案件面談でよく聞かれる質問と、準備しておく答え方
案件面談でほぼ必ず出る6つの質問を、実際の答え方の例文つきで整理しました。経歴説明の3種類の長さ、未経験技術や単価を聞かれたときの返し方、前日のチェックリストまでまとめています。
案件面談は試験ではなく条件のすり合わせ
案件面談は、正社員の採用面接とは目的が違います。企業側が知りたいのは「この人に、この案件の、この工程を、この期間まかせられるか」という一点です。人物の総合評価をしているわけではありません。ですから答えるべきことは自分の全経歴ではなく、目の前の案件に関係する部分に絞られます。
面談時間はおおむね30分から60分です。配分としては、自己紹介と経歴説明で10分前後、企業からの質問で15分前後、こちらからの質問で10分前後が一般的です。この目安を頭に入れておくと、経歴を話しすぎて質問の時間がなくなる、という失敗を避けられます。
ほぼ必ず聞かれる6つの質問
- これまでの経歴を簡単に教えてください
- 直近の案件では、どの工程をどこまで担当しましたか
- 案件票に書かれた技術の経験年数と、実務での使い方を教えてください
- チーム開発ではどんな役割が多いですか
- 稼働開始はいつからですか。並行している案件はありますか
- 最後に何か質問はありますか
この6つは、企業の規模や業種を問わず高い確率で出ます。逆に言えば、この6つの答えを事前に文章にしておくだけで、面談の体感難易度はかなり下がります。
質問ごとの答え方と例文
これまでの経歴を教えてください
避けたいのは、新卒からの職歴を時系列ですべて話すことです。聞き手は途中で情報を追えなくなります。案件に関係する順に、粒度を変えて話します。
例文です。「直近3年はSaaSのバックエンドを担当しています。言語はTypeScript、フレームワークはNestJS、データベースはPostgreSQLです。直前の案件では決済まわりのAPI設計と実装をリードし、4名のチームで9か月継続しました。それ以前はSIerで業務システムの開発を6年経験しています。案件票を拝見して、決済と外部サービス連携の部分が近いと感じました。」
最後の一文で、案件との接点を自分から示している点が重要です。相手に探させないようにします。
どの工程をどこまで担当しましたか
ここを曖昧に答えると評価が下がります。「開発をやっていました」ではなく、担当範囲を工程名で区切ります。
例文です。「要件が固まった状態で受け取り、基本設計から結合テストまでを担当しました。要件定義そのものには入っていませんが、仕様の不明点を洗い出してプロダクトマネージャーに確認する役割は自分が持っていました。」
やっていないことを正直に言い、その周辺で何をしたかを添えるのが型です。範囲を盛ると、稼働開始後に必ず食い違いが出ます。
経験年数と実務での使い方
年数だけでは深さが伝わりません。年数と具体的な使用場面をセットにします。
例文です。「Reactは5年です。直近では管理画面を新規に立ち上げ、状態管理はTanStack Queryに寄せました。コンポーネント設計の方針決めとレビューも担当しています。一方でReact Nativeは個人的な検証レベルで、実務投入の経験はありません。」
できることとできないことを同じ回答の中に置くと、他の発言の信頼度も上がります。
チームでの役割
人数、自分の立ち位置、他職種との関わり方の3点を入れます。「6名のチームで、バックエンド2名のうちの1人でした。設計レビューは自分が一次で見て、仕様の確認はデザイナーとプロダクトマネージャーに直接行っていました。」といった形です。
経歴説明は3分・1分・20秒の3種類を用意する
面談の進み方によって、求められる長さは変わります。時間に余裕があるときは3分版、進行が押しているときは1分版、雑談的に振られたときは20秒版を使います。
- 20秒版は、直近の役割と主要技術だけ
- 1分版は、直近案件の担当工程と成果を1つ追加
- 3分版は、代表的な過去案件を2つに絞って追加
事前に声に出して読み、実際の秒数を測っておくと、当日の伸び縮みに対応できます。
答えにくい質問への対処
未経験の技術を聞かれたとき
知ったかぶりがいちばん損です。稼働開始後に必ず露見します。実務経験がないことを言い切ったうえで、近い経験と立ち上がり方を続けます。
例文です。「Goの実務経験はありません。ただしサーバーサイドの設計経験は長く、レイヤ構成が近ければ読み書きには追いつけると考えています。参画前に既存コードを読む時間を1週間いただければ、初月から実装に入れる見込みです。」
単価を先に聞かれたとき
1点の金額だけを答えると、その後の交渉余地がなくなります。レンジと根拠を添えます。「直近は月◯◯万円で稼働しており、今回は工程が近いため同水準を希望します。稼働日数や担当範囲によっては相談させてください。」という形です。
空白期間や短期での離任を聞かれたとき
事実を短く述べ、そこから何を変えたかに話を移します。長い弁明はかえって印象を悪くします。「前々回は参画から2か月で契約終了となりました。求められていた領域の確認が足りなかったためで、以降は面談で初月の期待値を必ず確認するようにしています。」
前日のチェックリストと、終了直後にやること
前日は次の6点を確認します。
- 案件票を読み直し、必須スキルと歓迎スキルを分けて書き出す
- 必須スキルそれぞれに、自分の該当エピソードを1つずつ紐づける
- 職務経歴書の記載と、話す内容に食い違いがないか確認する
- こちらから聞きたいことを3つ以上用意する
- オンラインならカメラ、マイク、画面共有を実際に起動して確認する
- 通知をすべて切り、背景と照明、逆光の有無を確認する
面談が終わったら、記憶が残っている15分以内に、聞かれた質問と自分の答えをメモに残します。同じ質問は別の企業でも出ます。答えの精度は、この記録の蓄積でしか上がりません。
その場で答えきれなかった点があれば、窓口や営業担当を通じて事実の補足を送ることもできます。補足そのもので不利になることは、ほとんどありません。
Partners では案件票で工程と必須スキルを分けて掲載しているため、このチェックリストをそのまま準備に使えます。
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